弁護士の視点で

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福岡!企業!元気!のための法律ワンポイント 《令和2年8月号》
新型コロナウイルスの影響 従業員からの請求(ユニオン、労働組合からの要求)について

 当社は、コロナウイルスの影響で経営が悪化し、希望退職を募りました。最終的に一部の社員については応じてくれましたが、当社として退職してほしい人材と想定をしたいた方については、退職をしたくないと主張しますし、退職してほしくない重要な人材に限って、会社の苦境を理解し、希望退職に応じてくる状況でした。
 そこで、当社としては希望退職ではなく、特定の社員を退職勧奨とし、2週間の休暇を与えたところ、その間にユニオンに加入したようで、ユニオンから団体交渉の申し入れがなされました。
 どのように対応をすればいいのでしょうか。

 多くの労働者が失職する、退職する等しております。このような状況においては、労働紛争が増加することは間違いありません。
 労働者が請求する内容としては、@解雇の無効、A未払い賃金の要求、Bハラスメントに関する要求、といったものが主なものとなります。
 現在、労働者が相談する窓口としては、労働基準監督署、弁護士に加え、労働組合ということが主なルートではないかと思われます。

 このうち労働基準監督署については、労働基準監督署から会社に対し、事実関係の確認がなされ、是正等の対応が求められることになります。
 また、弁護士からの請求については、示談交渉、労働審判、裁判といったことが考えられると思います。
 今回、説明をさせていただくのは、この労働組合からの要求です。労働組合は通常、団体交渉の申し入れを行います。
 場合によっては、「〇〇労働組合」と記載された車両が会社を突然訪問し、「組合加入通知及び団体交渉の申入書」といった書類を持ってくるかもしれません。また、社内に「〇〇労働組合 小川株式会社支部」といった組織が結成されているかもしれません。
 労働組合との団体交渉は、会社は日程調整等は行えますが、拒否をするということは難しく、会社の会議室、あるいは貸し会議室等で交渉を行うことになります。
 団体交渉においては、十分に会社の弱いところを調べた組合の役員から、厳しい質問がなされ、即答を求められるなど、慣れない会社にとっては、対応はなかなか難しいものとなります。
 組合との交渉は簡単ではないということは間違いありません。
 弁護士は団体交渉に出席することができますので、私は比較的団体交渉の経験が多いほうだと思いますが、それでも、団体交渉については、特に慎重に対応をする必要があると考えています。
 次回は、団体交渉について、もう少し詳しく説明をしたいと思います。
 団体交渉の申し入れがなされましたら、速やかに専門家にご相談ください。

                                                 以上
 本説明は本原稿掲載日(R2.7)時点の情報により記載され、適切に更新されていない可能性がありますので、ご注意下さい。

回答者 弁護士 小川 剛
小川・橘法律事務所
810-0041福岡市中央区大名2-4-22新日本ビル8F
電話092-771-1200 FAX 092-771-1233
HP  http://t-o-law.com/
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