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福岡!企業!元気!のための法律ワンポイント 《令和8年10月号》
カスタマーハラスメント対策入門31

「カスハラ対策法」、「カスハラ対策の義務化」とは?

 ここまでカスハラについて説明をしてきましたが、今回は、この令和8年10月1日に施行される「カスハラ対策法」について、スタート直前ですので、説明します。
 報道等で、「カスハラ対策法がスタート」あるいは「企業のカスハラ対策が義務化」といったニュース等を目にした方も多いのではないでしょうか?

 カスハラに関する法律とは、改正「労働施策総合推進法」のことです。従前から、このコラムで紹介しているように、カスハラをした人を取り締まるのではなく、使用者に「カスハラ対策」を求めるという内容です。
 同法律では、カスハラの定義がなされています。
 �@職場において行われる顧客、取引の相手方、施設の利用者その他の当該事業主の行う事業に関係を有する者の言動であって、
�Aその雇用する労働者が従事する業務の性質その他の事情に照らして社会通念上許容される範囲を超えたもの(顧客等言動)により、
�B当該労働者の就業環境が害されること
要は、顧客などの言動が、不相当で、就労環境が害されるようなこと、となります。
この定義自体には、さほどの意味はありません。

 その上で、政府広報オンラインによれば、事業主には、次の対応が求められています。
<カスハラを想定した事前の準備>
�@カスハラには毅然とした態度で対応し、労働者を保護する旨の方針を明確化し、労働者に周知・啓発する
�Aカスハラの内容及びあらかじめ定めたカスハラへの対処の内容を労働者に周知する
�B相談窓口をあらかじめ定め、労働者に周知する
�C相談窓口担当者が、適切に対応できるようにする
�D特に悪質と考えられるカスハラへの対処の方針をあらかじめ定め、労働者に周知し、当該対処を行うことができる体制を整備する
<実際にカスハラが起きた際の対応>
 �E事実関係を迅速かつ正確に確認する
�F速やかに被害者に対する配慮のための措置を適正に行う
�G再発防止に向けた措置を講ずる
�H以上の�@から�Gと併せ、相談した労働者のプライバシー保護措置を講じ、相談者である労働者に対し不利益な取扱いをしないことを定め、労働者に周知

 全て使用者の義務を増やすのは、いかがなものかと思いますが、カスハラを撲滅する工夫が必要なことは間違いありません。
 義務化となり、より安全配慮義務のハードルがあがるのは悩ましいところです。
 とはいえ、対応をするしかありません。
 まずは、上記のうち、相談窓口を決めるだけでもスタートしましょう。その上で、不安があれば、弁護士等にご相談ください。

 本原稿は令和8年9月に執筆されており、適切に更新されていませんので、内容についての正確性は保証できませんので、ご了承ください。

回答者 弁護士 小川 剛
小川・橘法律事務所
810-0041福岡市中央区大名2-4-22新日本ビル8F
電話092-771-1200 FAX 092-771-1233
HP  http://t-o-law.com/
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