リスク法務実務研究会は、弁護士、税理士、社会保険労務士、司法書士、行政書士、不動産鑑定士、土地家屋調査士、弁理士、ファイナンシャルプランナー、保険代理店等の各種専門家によって構成する任意団体です。

　1月号で年金受給資格短縮（25年⇒10年）について概略の説明をしましたが、今月号でもう少し掘り下げてかつ最新の情報をお知らせします。

�@　年金機構が把握できている10年以上の年金記録がある方の請求書（黄色の封筒Ａ４サイズ）発送スケジュール
　2月末から7月にかけて2週間ごとに計10回発送（年長者から順番に）⇒予定では3月以降年金事務所窓口で事前受付⇒8月1日法律施行⇒9月分の第1回目の支払い10月16日⇒第2回目の支払いは11月15日（年金の通常支払は年6回偶数月の15日）

�A　対象者（誰に年金請求書が来るのか？）
　・老齢基礎年金と老齢厚生年金は8月1日において65歳以上で右欄の期間を合わせたものが10年〜24年ある人。
　・特別支給の老齢厚生年金は、60歳以上65歳未満。ただし、男性は62歳以上。厚生年金の期間が1年以上ある人。

　〇保険料納付済期間
　〇保険料免除期間
　〇国民年金の任意加入手続きを取ったけれど払わなかった期間
　〇正しい3号被保険者期間となっていない期間
　〇公務員だった期間

�B　年金額
　年金事務所で試算できるのは2月末から3月上旬の予定です。
　国民年金の目安・・・・10年で月16,000円　15年で月24,000円
　厚生年金の目安・・・・平均の給料が15万円であれば10年勤務で27,000円
　　　　　　　　　　　　　〃　　　20万円であれば10年勤務で31,000円
　※老齢厚生年金は老齢基礎年金を含みます。

�C　必要書類
　・受給資格期間が10年以上の人⇒年金手帳、本人の住民票又は住民票コード、通帳、中には雇用保険被保険者証が必要な人もいます。
　・新たに配偶者手当相当の振替加算が受け取れる人⇒夫婦の基礎年金番号がわかるもの、戸籍謄本と世帯全員の住民票と本人の所得証明書、通帳
　※住民票等の有効期間は3月1日以降でかつ請求日から6か月以内のものです。

�D　その他注意事項
　・年金機構が10年の資格を確認できない方には、請求書をすべて発送した後にお知らせの文書が届く予定になっています。
　・すべての加入期間が共済組合の方は各共済組合から請求書が届きます。
　・今回の年金から税金は差し引かれません。

　あと1月ほどで75歳以上の方から年金請求書が発送されますが、対象者だけで全国で64万人です。年金事務所窓口の混雑が予想されます。できれば事前に予約をする、そうでなければ開庁間際の午前8時半から10時前、または午後4時以降がお勧めです。