屋外では普通に歩いていても汗がポタポタと落ちる毎日です。
今月号は脳出血を取り上げます。
昔は(昭和30年〜50年代、古いですね!)脳出血のことを脳溢血と言って、近所のお年寄りがよくこれで亡くなっていました。
脳出血とは、脳の血管が破れ脳の中で出血し、その血液の塊が脳細胞を圧迫して壊してしまう病気のことです。以前は癌・心臓病・脳出血が日本人の3大死因でしたが、効果的な降圧薬が開発され、検診等で早期発見・早期治療が可能となり、肺炎に取って代わられました。
脳出血が起こる最大の原因は、高血圧なのですが、その高血圧になる要因としては、塩分の取りすぎ、偏った食事、たばこ、喫煙、飲酒、ストレス、運動不足等で大半の中高年世代にあてはまりそうです。
障害年金を申請するにあたり、どういった状態であれば1級又は2級に該当するのか挙げてみます。
障害年金の診断書は8種類あります。脳出血の場合、手足のまひ、感覚異常、意識がなくなる、眼が見えにくい、言葉が出にくい、頭痛、めまい、呼吸障害等、人により症状は様々です。どの症状が酷くてどの診断書であれば適正な審査をやってもらえるかを考えて依頼するわけですが、一般的には手足のまひが残るケースが多いので「肢体」の診断書となります。
【例えば1級相当の状態とは】
■ 脳内血腫除去の手術施行
■ 排尿・排便障害有(オムツ使用)
■ 握力 右か左かなし(0キロ)
■ 筋力 右半身か左半身かほぼ消失
■ 日常生活動作もほぼ寝たきりに近い状態なので自分では何もできない(介助が必要)
■ 移動は車いす
■ 労働能力なし
■ 日常会話はかろうじて家族は理解できるが、他人は理解できない
【例えば2級相当の状態とは】
関節の可動域と運動能力が上下肢の左か右が著減、つまり日常生活のほとんどが一人ではできない、又はできても非常に不自由な状態。
■ 右手か左手で新聞紙が引き抜けない
■ 箸は使えないのですべて専用のスプーンを使用している
■ 両手でタオルを絞れないしひもを結べない
■ シャツのボタンをとめることができないし、靴下を履くことができない
■ しゃがめないので和式トイレが使えない、用便の処置をすることができないのでウォシュレットが必要
■ 部屋の中ではかろうじて移動できるが、屋外では歩くことができない
■ 手すりがあっても階段の上り下りができない
■ 常時杖を使用
■ 労働能力は著しく低下している
■ 電話による会話が家族は理解できるが、他人は理解できない
いかがでしょうか?非常に重たい状態でないと該当しそうにないことがお分かり頂けるのではないでしょうか?書類審査のみなので、実態に合った診断書を取得し、審査しやすいように書類を揃えることも非常に大事なことになります。
回答者 特定社会保険労務士 堀江 玲子
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