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難病情報センターからの抜粋です。
「網膜色素変性症」とは、目の内側を覆っている網膜という組織に異常をきたす遺伝性、進行性の病気です。網膜は光を神経の信号に変える働きをします。そしてこの信号は視神経から脳へ伝達され、光を感じることができます。視細胞は、目に入ってきた光に最初に反応して光の刺激を神経の刺激、すなわち電気信号に変える働きを担当しています。
主に暗いところでの物の見え方や視野の広さなどに関係した杆体細胞と主に中心の視力や色覚に関係する錐体細胞というものがありますが、網膜色素変性症では最初に杆体細胞が先に障害されることが多く、暗いところで物が見えなくなったり、視力が低下していきます。
【日本年か金機構の障害認定基準】
2級の場合
・両眼の視力がそれぞれ0.07以下
・一眼の視力が0.08、他眼の視力が手動弁以下
・自動視野計による測定の結果、両眼解放視認点数が70点以下かつ両眼中心視野視認点数が40点以下
・ゴールドマン型視野計の測定結果、両眼の1/4指標による周辺視野角度の和がそれぞれ80度以下かつ1/2指標による両眼中心視野角度が56度以下
【過去の事例】
40歳代前半男性
半分ぐらいの方に遺伝性がみられるのですが、この男性は違います。成人するまで全く目に異状を感じることなく過ごしてきました。20歳前に目の異常を感じ、受診していれば「20歳前傷病による障害基礎年金」の対象となりますが、大人になり厚生年金期間中に異常を感じ受診すれば、障害厚生年金の対象となります。
この男性も40歳代営業職で車であちこちに飛び回っていました。しかし、急激に視力が落ちてきたため眼科にて検査をしたところ指摘されたのです。
まず、夜になると極端に物が見えなくなりましたので、薄暗くなってからの外出を控え、車の運転を辞めました。視野が狭まり、目の下にいる子供たちが判らなくなり、蹴飛ばしたりすることが増えました。階段の上り下りも徐々に怖くなり、手すりにつかまるようになりました。自転車で走行中、車道と歩道を隔てているチエーンに気づかず何度か横転しました。
テーブルに置く茶わんや皿は、視野の中に入るように置いてもらわないと、落として割ってしまいます。
このような状態により、業務もできなくなり、配置転換を希望せざるを得なくなりました。
障害年金請求時点では、中心性視野狭窄(見えない部分が中心部に向かって進行するもの)により角度が56度以下で2級と決定されました。
年金額は、妻と子2人でしたので月約175,000円ほどです。人間の五感の中でも目は非常に重要で、日々の生活の中での不自由さが想像できます。
回答者 特定社会保険労務士 堀江 玲子
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