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福岡!企業!元気!のための許認可事業のココロエ 《平成23年12月号》
貨物運送業の法定書類について

 前回、貨物自動車運送事業者の「運輸安全マネジメント」について述べさせていただきましたが、実際の現場を見ていると、「安全マネジメントどころじゃない」という声も多く聞かれました。
 そこで、今回から「運輸安全マネジメント」の続きではなく、どの運送事業者においても必須な業務及び書類について、連続して述べさせていただこうと思います。
 今回は点呼の基本事項と執行者、点呼記録簿について確認し、次回以降アルコール検知器や点呼に関する行政処分を確認していきます。

【点呼について】

 どの事業者も必須の業務として「点呼の実施・記録」があります。当然に実施されていることだと思いますが、念の為確認をしておきます。

 運行管理者(又はその補助者)は、運転者がその日初めて乗務しようとするときは対面(運行上やむを得ない場合は電話その他の方法)により乗務前点呼を実施し、運転者から日常点検の報告、本人の健康状態や酒気帯びの有無についての報告を受けるとともに確認を行い、それに対して安全を確保するために必要な指示を行なわなければなりません。
 1日の乗務を終了したときも同様に対面(運行上やむを得ない場合は電話その他の方法)により乗務後点呼を実施し、乗務した自動車・道路・運行の状況等の報告を受けるとともに、酒気帯びの有無について確認を行わなければなりません。

 「運行上やむを得ない場合は電話その他の方法」とありますが、これは単に車庫が遠いとか深夜早朝であるからなどの理由は当てはまらず、乗務前・乗務後の点呼のいずれかが対面で点呼を行えないとき(2泊3日以上の運行の場合)などが該当します。

【点呼執行者について】
   点呼は選任された運行管理者が行います。
 選任された運行管理者が勤務時間等の理由から実施できないときは、あらかじめ選任された補助者に点呼の一部を行わせることができます。
 補助者については特に届出等をする必要はなく社内的な選任で大丈夫ですが、運行管理規程に補助者として地位及び職務権限を明記しておかなければなりません。
 補助者は運行管理者資格者証を取得している者又は基礎講習の修了者でなければなりません。また、補助者に点呼の一部を行わせる場合であっても、選任されている運行管理者が行う点呼は、月単位で換算して総回数の3分の1以上でなければなりません。

【点呼の記録】
   「貨物自動車運送事業輸送安全規則」及び「輸送安全規則の解釈および運用について」により、点呼において記録が必要な事項は下記のとおりです。下記の事項が記載されていれば市販のものでなく会社独自で作成したものでも構いません。
 下記のDとEについて、点呼記録簿に記載のないものも散見されますので、今一度点呼記録簿のチェックが必要です。
 これらの点呼の記録は1年間保存する事が必要です。

○乗務前点呼
 @点呼執行者名 A運転者名 B乗務する自動車の登録番号又は識別できる記号
 C点呼日時 D点呼方法 イ.アルコール検知器の使用の有無 ロ.対面で無い場合は具体的方法 E酒気帯びの有無 F運転者の疾病、疲労の状況 G日常点検の状況
 H指示事項 Iその他必要な事項

○乗務後点呼
 @点呼執行者名 A運転者名 B乗務する自動車の登録番号又は識別できる記号
 C点呼日時 D点呼方法 イ.アルコール検知器の使用の有無 ロ.対面で無い場合は具体的方法 E酒気帯びの有無 F自動車・道路・運行の状況 G交代運転者に対する通告 Hその他必要な事項

【指示事項について】
   運行管理者は上記の乗務前点呼のHにあるように、点呼時にその日の天候・道路・運行状況に応じて乗務員に安全運行に関する指示を与えなければならず、その指示事項は点呼記録簿に記載しなければなりません。

回答者 行政書士 久々宮典義
一般貨物運送業 建設業 建設関連業 産廃収集運搬業 宅建業などの各種許認可申請
くぐみや行政書士事務所  行政書士 運行管理者(貨物) 久々宮典義
〒815-0032 福岡市南区塩原3 丁目22-11 ラフォーレ大橋104
TEL 092-213-0606  HP : http://www.kugumiya.com/
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