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福岡!企業!元気!のための許認可事業のココロエ 《平成24年1月号》
貨物運送業の点呼での「アルコール検知器」の使用について

 平成23年4月1日施行の貨物自動車運送事業輸送安全規則の改正により、事業者は乗務前点呼、中間点呼及び乗務後点呼について、運転者に対し、酒気帯びの有無を確認することが義務付けられました。
 運輸事業者全てに同様の規定が設けられており、某航空会社のパイロットが酒気を帯びていたため、搭乗できずに別のパイロットが搭乗した、という話も聞いた事があるのではないでしょうか。

【酒気帯びの有無の確認に関する法令上の根拠規定の確認】
 貨物自動車運送事業輸送安全規則
(点呼等)
 第七条  貨物自動車運送事業者は、事業用自動車の乗務を開始しようとする運転者に対し、対面(運行上やむを得ない場合は電話その他の方法。次項において同じ。)により点呼を行い、次に掲げる事項について報告を求め、及び確認を行い(以下、省略)
 一  酒気帯びの有無
 二  (以下、省略)
 2  貨物自動車運送事業者は、事業用自動車の乗務を終了した運転者に対し、対面により点呼を行い、当該乗務に係る事業用自動車、道路及び運行の状況並びに他の運転者と交替した場合にあっては第十七条第四号の規定による通告について報告を求め、及び酒気帯びの有無について確認を行わなければならない。ただし(以下、省略)
 3 (中間点呼については省略)
 4  貨物自動車運送事業者は、アルコール検知器(呼気に含まれるアルコールを検知する機器であって、国土交通大臣が告示で定めるものをいう。以下同じ。)を営業所ごとに備え、常時有効に保持するとともに、前三項の規定により酒気帯びの有無について確認を行う場合には、運転者の状態を目視等で確認するほか、当該運転者の属する営業所に備えられたアルコール検知器を用いて行わなければならない。
 5 貨物自動車運送事業者は、第一項から第三項までの規定により点呼を行い、報告を求め、確認を行い、及び指示をしたときは、運転者ごとに点呼を行った旨、報告、確認及び指示の内容並びに次に掲げる事項を記録し、かつ、その記録を一年間保存しなければならない。

【「酒気帯びの有無」とは?】
 「酒気帯びの有無」は道路交通法施行令第44条の3に規定する血液中のアルコール濃度0.3mg/ml又は呼気中のアルコール濃度0.15mg/mlであるか否かを問わないものです。
 つまりアルコール検知器で数値が「0」でない限り、酒気を帯びていると判断され、車両に乗務させることはできないのです。

【アルコール検知器に求められる性能について】
 通達「貨物自動車運送事業輸送安全規則の解釈および運用について」により、「アルコール検知器は、アルコールインターロックを含み、当面性能上の要件を問わないものとする」とされています。呼気中のアルコールを検知し、その有無又はその濃度を警告音、警告灯、数値等により示す機能を有する機械であればよいのです。

【アルコール検知器の保持について】
 運行管理者の業務として、新たに「アルコール検知器を常時有効に保持すること」が追加されました。
「常時有効に保持」とは、アルコール検知器が正常に作動し、故障がない状態で保持することをいい、アルコール検知器の製作者が定めた取扱説明書に基づいて使用し、管理し、保守するとともに次のとおり定期的に故障の有無を確認し、故障がないものを使用しなければなりません。
@毎日確認すべき事項
 ・ アルコール検知器に電源が確実に入ること
 ・ アルコール検知器に損傷がないこと
A毎日確認することが望ましく、少なくとも1週間に1回以上確認すべき事項
 ・ 確実に酒気を帯びていない者が、アルコール検知器を使用した場合にアルコールを検知しないこと。
 ・ 洗口液、液体歯磨き等アルコールを含有する液体又はこれを薄めたものをスプレー等により口内に噴霧した上で、アルコール検知器をしようした場合にアルコールを検知すること

【補足事項】
 上記の業務が運行管理者の業務に加わっていますが、これらの業務が追加されていない「運行管理規程」をよく見かけます。
 これを機に運行管理規程も見直しが必要です。

回答者 行政書士 久々宮典義
一般貨物運送業 建設業 建設関連業 産廃収集運搬業 宅建業などの各種許認可申請
くぐみや行政書士事務所  行政書士 運行管理者(貨物) 久々宮典義
〒815-0032 福岡市南区塩原3 丁目22-11 ラフォーレ大橋104
TEL 092-213-0606  HP : http://www.kugumiya.com/
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