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福岡!企業!元気!のための許認可事業のココロエ 《平成27年10月号》
パブリックコメント(意見公募手続)制度について

 みなさま「パブリックコメント」という制度をご存知でしょうか?日本語にすると「意見公募手続」となります。パブリックコメントとは、国の行政機関は政策を実施していくうえで、さまざまな政令や省令などを定めますが、これら政省令等を決めようとする際に、あらかじめその案を公表し、広く国民から意見、情報を募集する手続です。通称としてパブコメともいわれます。今回はこのパブコメについての説明と事例をご紹介したいと思います。

【 パブコメの目的や根拠、対象は? 】

 パブリックコメントは、国の行政機関が政令や省令等を定めようとする際に、事前に広く一般から意見を募り、その意見を考慮することにより、行政運営の公正さの確保と透明性の向上を図り、国民の権利利益の保護に役立てることを目的としています。
 平成17年6月の行政手続法改正により法制化され、それまでの「規制の設定または改廃に係る意見提出手続」に基づく意見提出手続に代わって導入されました。
 具体的には行政手続法の第6章 意見公募手続等(第38条〜第45条)に規定されています行政手続法に基づくパブリックコメントでは、命令等の案に対して意見を提出できます。対象となるものは以下のとおりです。
 ・政令 ・府省令 ・処分の要件を定める告示 ・審査基準 ・処分基準 ・行政指導指針

【 パブコメはどうやって募集しているのか? 】

 「電子政府の総合窓『e−Gov』 (イーガブ) 」 〔 http://www.e-gov.go.jp/ 〕のサイトの「パブ  リックコメント」で公表されています。検索サイトで「パブリックコメント」と検索してもすぐに出てきます。
 この意見募集ですが、締切が短いものもあるので毎日のように見ないと見落としてしまいます。
 しかしこのサイトを毎日見るのは大変です。そこで各省庁が発行しているメールマガジンを登録していると、各種情報の中にその省庁が募集している新着のパブコメの記載があります。
 意見を述べたい命令等を発見したら内容をチェックしてみて下さい。意見募集要領や様式、改正案、新旧対照表などが関連情報として掲載されています。また、 「案の公示日」 「意見・情報受付開始日」 「意見・情報受付締切日」などが記載されています。

【 意見提出をしたらどうなるのか?(実体験をもとに) 】

 私自身、行政書士を13年以上していますが、今までパブコメを提出したことはありませんでした。ところが今年7月に国土交通省のメールマガジンで「建設コンサルタント登録規程の解釈及び運用の方針の改正」に関するパブコメを発見し、初めて意見提出をしました。 「とりあげられないだろう」 「どうせお役所が決めたとおりになるんじゃないか?」と思っていましたが、以下に意見と回答を記しておきます。

【意見】常勤を証する常勤を証する書面として、従前より健康保険被保険者証の写し及び標準報酬決定通知書の写しを求められてきたが、今回の改正により「その他常勤を証するに必要な書類」が加えられた。「その他常勤を証するに必要な書類」とは、具体的には何を指すのか。
 具体的な事例をあげないと判断がつきかねるので、具体的な事例を示してほしい。

【回答】従来、常勤を証する書面として、原則として、健康保険被保険者証の写し及び標準報酬決定通知書の写しを求めてきたが、それだけでは必ずしも常勤を証するに十分でない場合があるため、「その他常勤を証するに必要な書類」という文言を加えたものである。
 常勤であることの確認は、登録申請窓口である各地方整備局等で実施されている一方で、申請者毎の状況に応じた適切な書類は都度異なるため、ご指摘を踏まえ、当該箇所を「その他常勤を証するために各地方整備局等の担当者が指示する書類」と修正することとする。

 このとおり私の指摘をふまえて修正されました!
 質問の意図は簡単にまとめると「その他常勤を証するに必要な書類」が追加されたがそれは何か?ということだったのですが、回答を読むと不十分な場合に別途提出すれば良い、つまり健康保険被保険者証の写し及び標準報酬決定通知書の写しで常勤を証することが十分であり、各地方整備局等の担当者からの指示がなければ、その他の書類は必要ないということのようです。

 この改正された方針は平成28年7月1日から施行されるようです。自分の意見した内容が反映されたものが施行されるなんて、なんだか誇らしいですね。自慢したくなります(笑)

【 行政書士とパブコメ 】

 国会で審議されて公布・施行される法律と異なり、命令等は府省庁が決めるもので行政機関が制定する法規です。パブコメは我々行政書士としては業務に身近であり熟知している審査基準や処分基準の改正の前に意見を言うチャンスです。許認可事業者や国民の意見を代弁することにもなります。プロとしてときには意見や情報を提出することも必要ではないでしょうか?

回答者 特定行政書士 久々宮典義
一般貨物運送業 建設業 建設関連業 産廃収集運搬業 宅建業などの各種許認可申請
くぐみや行政書士事務所  特定行政書士 運行管理者(貨物) 久々宮典義
〒815-0032 福岡市南区塩原3 丁目22-11 ラフォーレ大橋104
TEL 092-213-0606  HP : http://www.kugumiya.com/
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