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福岡!企業!元気!のための許認可事業のココロエ 《平成29年8月号》
トラックドライバーの荷待ち時間等の記録を義務付け
〜貨物自動車運送事業輸送安全規則の一部を改正〜

 トラックドライバーの業務の実態を把握し、長時間労働等の改善を図るため、荷主の都合により待機した場合、待機場所、到着・出発や荷積み・荷卸しの時間等を乗務記録の記載対象として追加する「貨物自動車運送事業輸送安全規則の一部を改正する省令」が公布され、平成29年7月1日に施行されました。

【 背 景 】
 トラックドライバーの長時間労働の是正のためには、荷待ち時間等の削減を図ることが必要です。このため、荷待ち等の実態を把握し、そのデータを元にトラック事業者と荷主の協力による改善への取り組みを促進するとともに、国としても荷待ち時間を生じさせている荷主に対し勧告等を行うに当たっての判断材料とすることを目的として、貨物自動車運送事業輸送安全規則に定める乗務記録の内容等が改正され、平成29年5月31日に公布され、7月1日から施行されました。

【 改正輸送安全規則の概要 】
(1)乗務等の記録(第8条関係)
  トラックドライバーが車両総重量8トン以上又は最大積載量5トン以上のトラックに乗務した場合、ドライバー毎に以下の事項を記録し、1年間保存しなければなりません。

 ・集貨又は配達を行った地点(以下「集貨地点等」という。)
 ・集貨地点等に到着した日時
 ・集貨地点等における荷積み又は荷卸しの開始及び終了の日時 

(2)適正な取引の確保(第9条の4関係)
 荷主の都合による集荷地点等における待機についても、トラックドライバーの過労運転につながるおそれがあることから、輸送の安全を阻害する行為の一例として加える。

【 改正輸送安全規則のポイント 】
 ドライバーが車両総重量8トン以上または最大積載量5トン以上のトラックに乗務した場合、荷主の都合により、30分以上待機したときは「集貨地点等、集貨地点等への到着・出発日時、荷積み・荷卸しの開始・終了日時」などを乗務記録の記載対象として追加されました。
 国土交通省では、今回の改正により、荷待ち時間等の実態を把握することで、トラック運送事業者と荷主の協力による改善への取り組みを促進するとともに、国としても、トラック運送事業者やドライバーに対して過度な要求をし、長い荷待ち時間や長時間労働を生じさせている荷主に勧告等を行うにあたっての判断材料とするようです。
 今回の施行に併せて貨物自動車運送事業法の荷主勧告について新運用通達が発出され、トラック事業者の違反行為の早期改善に向けて、荷主への働きかけを強化するようになりました。

【 記録のポイント 】

   上記に下線を引いているところと同じですが、以下の@〜Bに該当した場合にはドライバーごとに記録が必要になります。

 @ 車両総重量8トン以上または最大積載量5トン以上のトラックに乗務した場合
 A 荷主の都合により
 B 30分以上待機したとき

 今回の輸送安全規則の改正に併せて、「貨物自動車運送事業輸送安全規則の解釈及び運用について」も改正されました。改正通達には以下のとおりポイントとなる事項が記載されています。

 集貨地点等における到着日時から出発日時までの時間のうち、業務(荷積み、荷卸し、附帯作業等)及び休憩に係る時間を控除した時間(以下「待機時間」という)が30分未満の場合は、記録を省略して差し支えありません。
 なお、荷主の都合とは、事業者としての運行計画又は運行指示によらない、荷主の指示等によるものをいい、事業者の都合により生じた待機時間は含まれません。

ムダな荷待ち時間を減らし、ドライバーの労働環境を改善するためにも、荷主都合による荷待ち時間が30 分以上あった場合は必ず「乗務記録」に記載し、保存するようにしてください。

回答者 特定行政書士 久々宮典義
一般貨物運送業 建設業 建設関連業 産廃収集運搬業 宅建業などの各種許認可申請
くぐみや行政書士事務所  特定行政書士 運行管理者(貨物) 久々宮典義
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