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福岡!企業!元気!のための法律ワンポイント 《令和元年12月号》
合同会社を活用した持株会社について

 司法書士の池田です。

 こんにちは。司法書士の池田です。今回は合同会社を活用した持株会社についてお話ししたいと思っております。持株会社とはいわゆる、「ホールディングス」企業のことで、会社の親会社として、グループ企業全体の株を保有している会社のことを指します。ホールディングスを形成するメリットは以下の通りです。
 (1)意思決定が迅速になる
 (2)事業ごとのリスクの分散
 (3)各事業の実情に応じた人事制度の導入
 (4)M&Aの防衛や迅速な対応が可能

 現在は、後継者不足による事業承継が取りざたされていますが、グループ会社をホールディングス化することにより、ホールディングス前は各社において株式の相続対策を行わなければならないところ、ホールディングス化後は親会社においてのみ株式の相続を考えればいいため、事業承継が簡素化されます。
 また、株式会社は原則として株式について定められる事項が法定されているのに対して、(会社法108条)合同会社は、自由に定款設定を行うことができるため、相続対策として非常に有望ではないかと考えています。
 まだまだ、合同会社を活用した事業承継ということは広まっていませんが、今後、学術的な研究が進めば、中小企業がより活用する機会が増える法人形態ではないかと考えています。

回答者 司法書士 池田 龍太
ロウル司法書士事務所
代表司法書士  池田 龍太
〒810-0054 福岡市中央区今川1丁目10番45号 エムズビル2F
TEL 092-725-4850 FAX 092-510-7245
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