おもしろ知財ツアー

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福岡!企業!元気!のための法律ワンポイント 《平成30年12月号》
おもしろ知財ツアー24

 弁理士の高松宏行です。知的財産権の制度を説明する場合、難しくて退屈になりがちです。そこで今年最後は、意匠をテーマにして皆様に比較的馴染み深い登録例をご紹介します。意匠をはじめとする知的財産の登録情報は、「特許情情報プラットフォーム」というウェブサイトで閲覧することができます。
 まずは次の画像をご参照ください。


登録第1406144号
 上記画像は、任天堂株式会社が保有する登録第1406144号に係る意匠図面の一部です。実際の意匠公報には、正面図、背面図、右側側面図、左側側面図(省略される場合あり)、平面図、底面図が図示されています。

登録第1406497号
 上記画像は「ニンテンドーDS」と呼ばれるゲーム機として一般的に有名ですが、意匠に係る物品では「携帯用電子計算機」と表現されています。
 このようなゲーム機の意匠権を取得することで、第三者は同一又は類似するゲーム機を製造・販売することができなくなります。
 任天堂株式会社は他にも、次のような意匠権を取得しています。
 上記画像は、任天堂株式会社が保有する登録第1406497号に係る意匠図面の一部です。前ページでご紹介したゲーム機とそっくりですが、よく見ると左側にある十字キーとスティック型コントローラの配置が逆になっています。このように、似ているゲーム機に係る意匠権を複数取得する理由は何でしょうか?その理由は、意匠権の効力が及ぶ範囲にあります。すなわち、意匠権の効力は、登録された意匠の他、それに類似する意匠にまで及びます。登録第1406144号と登録第1406497号のそれぞれに係る意匠は完全同一ではないため、法律的には重複しない類似範囲が存在することになります。より分かりやすく説明すると、登録第1406144号の登録意匠には類似しないが、登録第1406497号の登録意匠には類似する意匠が存在し得る、ということです。
 このように、様々なバリエーションのゲーム機を意匠登録することで、保護範囲を広げることができます。今回ご紹介した2つの意匠は、「関連意匠」という制度を利用したものであり、この制度については次の機会に説明したいと思います。
 以前もご案内しましたが、特許、意匠、商標は先願主義(先に出願した者に権利を付与する主義)を採用しております。特許情報プラットフォームで気になる企業名を入力すれば、その企業が近い将来にリリースするかもしれない商品や商標名を知ることができるかもしれません。

 今月は以上です。

回答者 弁理士 高松 宏行
高松特許事務所
弁理士 高松 宏行
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