おもしろ知財ツアー

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福岡!企業!元気!のための法律ワンポイント 《令和元11月号》
おもしろ知財ツアー35

 弁理士の高松宏行です。今回は意匠についてご紹介します。意匠権を判り易く簡潔に説明すると、物品のデザインを独占排他的に実施する権利を言います。物品としては、食器、ボールペン、ゲーム機本体、ジュース等の容器、靴、車、スマートフォン、被服、歯ブラシ、石けん、椅子、机等々、世の中に存在する大部分の物品が対象になります。
 例えば、今年話題になった、体の様々な箇所を測定できる複数の水玉模様(実際はセンサ)が特徴のZOZOスーツも意匠登録を受けています。ちなみに、ZOZOスーツは商標登録を受けており、また、技術的な部分で特許出願もなされています。ZOZOスーツに係る意匠権者は株式会社ZOZOですが、第三者が無断で製造・販売すると、意匠権者は第三者に対して差し止め請求、損害賠償請求を提起することができます。

 意匠権は特許権に比べて、登録査定率(権利化OK)が非常に高いです。意匠権を取得する要件としては、新規性(出願時に同一のものがないこと)、創作非容易性(出願時に公知のデザインに基づいて容易に創作できないこと)を満たす必要がありますが、私自身の経験上、創作非容易性のハードルは低いと感じております。

 特許を取得するためには高度な発明をしなければならず、莫大なコストもかかるため、例えばスタートアップ企業にとってはハードルが高いと思われがちです。その一方で意匠権は、デザインに対する高度性が要求されず、コストも比較的安いため、企業が最初に取得する知的財産権としてお勧めです。意匠権を取得すれば、その商品を販売する際に「意匠登録済」、「意匠権取得済」といった表示が可能になるため、商品の宣伝に使うことが可能となります。

 なお、意匠権は食品に対しても取得することができます。例えばゴディバという有名なチョコレートがありますが、運営会社は粒状のチョコレートに施されたデザインを意匠登録しています。これにより、チョコレートのデザインの模倣を防ぐとともに、他社商品との差別化を図ることが可能となっています。
 オリジナルの商品を開発したが特許はハードルが高いとお考えの皆様、デザイン保護を目的とした意匠権を是非ご活用ください。

 今月は以上です。

回答者 弁理士 高松 宏行
高松特許事務所
弁理士 高松 宏行
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