おもしろ知財ツアー

                     前へ<<               >>次へ
福岡!企業!元気!のための法律ワンポイント 《令和4年1月号》
おもしろ知財ツアー61

弁理士の高松宏行です。今回は2022年4月に予定されている料金改定についてご案内します。
特許、商標、国際出願に関する一部の印紙代が2022年4月より値上がりする予定です。
特許庁公式HPからの抜粋画像を以下に貼付致します(国際出願は特殊なので省略)。


(1)特許

(4)商標







特許権や商標権を取得するためには、少なくとも出願時(最初の段階)と、設定登録時(後の段階)に印紙代を納める必要があります。今回の料金改定では、出願時にかかる印紙代は従来と変わらない一方、権利取得時、権利更新時は増加する見込みです。
例えば1年から3年までの特許料は2,200円ほどの値上がりですが、年間に100件以上の出願を行っている企業にとってはかなりの負担増になります。また、1つの出願で特許になる請求項(≒発明)の数が10以上になるケースもよくありますので、出願件数が多くない中小零細企業にとっても、今回の料金改定は大きな問題になり得ます。
なお、今回の措置は2022年4月以降に出願された案件ではなく、2022年4月以降に手続が到来する案件も対象になります。

特許庁に支払う費用を極力抑えるためには、請求項の数の見直し、商品の区分数の見直しが必要になります。権利の設定登録時、更新時には、請求項や区分の数を減らすことが可能です。この点を特許事務所側が登録・更新時に指摘することはあまりないと思います。特許事務所からレターが届きましたら、上記の見直しをご検討されてください。
また、2022年4月より前に権利更新できるものがあれば、それまでに更新手続を進められて下さい。

 今月は以上です。

回答者 弁理士 高松 宏行
高松特許事務所
弁理士 高松 宏行
〒810-0041 福岡県福岡市中央区大名2-4-30 西鉄赤坂ビル7F
電話092-711-1707 FAX 092-711-0946
                     前へ<<               >>次へ
おもしろ知財ツアーリストに戻る