土地家屋調査士の仕事って?

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福岡!企業!元気!土地建物のワンポイント 《平成25年7月号》
双方の同意によって境界を動かすことができるか?

 双方の同意によって境界を動かすことができるか?

 今月は合意の境界はありうることか考えましょう。

 下図をもとに説明します。
A地とB地の境界が1から1'を結んだ線とします。
A地の所有者とB地の所有者との境界立会を行い双方とも2から2'を結ぶ線を境界にしたいと申し出たとします。

境界
境界

 土地には原始筆界と呼ばれる、本来の境界が存在します。境界は法律用語で筆界(ひっかい)と呼ばれます。

 不動産は登記簿に記載されている情報のみ、他人が知ることができます。地積測量図のような図面も同様です。よって、他人は合意によって動かされた境界は知ることができません。そのような土地は取引に支障があるため、明瞭な不動産売買はできません。

   きちんとした取引を行うには、上記図面の本来の境界が1から1'で2から2'のような境界にしたいのであれば、B地を分筆し、A地所有者に分筆部分を移転登記するしか方法を取ります。
 安易な方法による境界の移動はできません。

今月は以上です。

回答者 土地家屋調査士 福田 憲太郎
福田土地家屋調査士事務所
土地家屋調査士 福田 憲太郎
福岡市対馬小路4-1-101
TEL092-263-5051 FAX092-263-5041
HP: http://www.tochi-con.jp
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