土地家屋調査士の仕事って?

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福岡!企業!元気!土地建物のワンポイント 《平成25年8月号》
土地家屋調査士の人口って

【はじめに】
 今月は業務を離れて、最近の土地家屋調査士事情を書いてみたいと思います。
まず、土地家屋調査士は法務省が運営する国家資格試験です。他に司法試験、司法書士試験などがあります。土地家屋調査士試験の他の資格試験は増大傾向のあるのになぜか昨今の土地家屋調査士の受験人口は年々減少傾向になっています。このような理由になる原因を私なりに考えてみます。

【土地家屋調査士の仕事ってなんだろう?】

土地家屋調査士はどんな仕事をしているのか一般の人がわからない。また他士業の人すら、わからないようなこともある。これは業務で何をしているか、何をして事務所として成り立っているか、などのみんなが知っていることを社会に伝えることが出来ていない。それに、そういう伝えたり、宣伝したりすることが出来ていない。それには業務自体が不明瞭である部分も否めないと思います。

【土地家屋調査士は現場作業がある。】

土地家屋調査士の仕事は建物の登記だけでなく、主に測量がメインな事務所もたくさんあります。特に近年開業したような事務所の業務で測量中心になれば、境界である金属プレート・コンクリート杭を自ら設置、または補助者と一緒に現場に出て境界を設置します。季節によっては相当な肉体労働になります。一般的に、士業といえばスーツを着て仕事をしますが、土地家屋調査士の場合は現場では作業着を着て仕事をします。夏は暑い思いもしますし、冬は寒い思いもします。あまりいい資格とは言えないように思います。そんなところが土地家屋調査士人口を減らしている原因かもしれません。

【独立するために機材などの資金が他士業より必要】

土地家屋調査士は土地の仕事をするのに測量器械が必要になります。測量器械は安く手に入るものでなく、GPSの器械まで揃えると400万から500万くらいかかります。ただでさえ、独立するのに必要な費用がかかります。
おおまかですが、私が土地家屋調査士を受験した平成15年の時は、約1万人試験を受けましたが、去年は5000人を切ったようです。原因は多々考えられます。原因のひとつとして、登記案件が減っていることが考えられます。全国統計ですが、年々、100万件ほど登記する案件が現象しています。当然、業務が少なくなっていますので、報酬もその分なくなっています。

【おわりに】
減少傾向にある資格は、その資格者達が知恵を出して、受験者の増大にまず、努めていかないといけません。

今月は以上です。

回答者 土地家屋調査士 福田 憲太郎
福田土地家屋調査士事務所
土地家屋調査士 福田 憲太郎
福岡市対馬小路4-1-101
TEL092-263-5051 FAX092-263-5041
HP: http://www.tochi-con.jp
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