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土地家屋調査士の仕事って?
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口頭などで決めた土地の境界について |
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今月はそれぞれ隣の土地の所有者と口約束で決めた境界についてどのような問題があるか解説します。 本来は違う境界、例えば直線でなく、数箇所、曲がっていた境界を双方で管理上または使用上直線のほうがいいので、話し合いで実際の境界と違う境界にしてしまっている場合。 この場合は、本来の境界という法律上の筆界に変えて、所有権境界にしてしまっているので、双方の所有者が相続など発生しないまでの間はいいでしょうが、売買により片方が土地の所有権を他の人に移してしまった時は、それぞれ本来の境界が意味をなしてきますので、その口約束の境界は意味をなさなくなります。 ブロック塀などの工事を行っている場合など、構造物があると大変なことになります。ですので、口約束の境界が実際の境界となるように、測量を行い法務局に土地の分筆、分筆部分の交換などの移転登記をして第三者に対抗できるようにしなければなりません。 次に、お互いに取り交わしした土地の交換を書面で行った場合です。 書面により土地の交換をしており、双方でブロック塀など構造物を設置して利用している状態で、上記のように片方が土地を売却してしまうと問題がおこります。 書面はもちろん有効ですが、片方が売った土地の買主が引き継ぐことになるかならないか、また、その状況に同意するかどうか、など心配になる要素が多々あることになります。解決策は書面だけでなく費用はかかりますが、登記をすることが一番です。 今月は以上です。 回答者 土地家屋調査士 福田 憲太郎
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