土地家屋調査士の仕事って?

                     前へ<<               >>次へ
福岡!企業!元気!土地建物のワンポイント 《令和8年10月号》
過去の地積測量図との差について

 今月は、「古い地積測量図と現在の測量結果に差が生じる理由」について説明します。
 土地の分筆や地積更正などの登記を行う際には、地積測量図を作成して法務局へ提出します。現在の地積測量図は、測量機器を使用して現地を測量し、その測量結果をもとに作成することが一般的です。
 一方、過去に作成された地積測量図の中には、現在の測量方法や作図・記載方法とは異なるものがあります。例えば、座標値が記載されていない図面や、現在の地積測量図に求められている記載事項を満たしていない図面などがあります。このような図面を、一般的に「古い地積測量図」として扱うことがあります。
 現在の測量では、トータルステーションなどの測量機器を使用し、現地の境界点などを測量します。測量した各点について距離や角度を正確に観測し、その結果から座標値を求め、図面を作成します。そのため、現地の各境界点を数値によって管理することができます。
 これに対して、昔の地積測量図が作成された当時は、現在のような測量機器やコンピューターによる測量計算が一般的ではありませんでした。そのため、巻尺などを使用して現地の距離を測り、その測定結果をもとに図面を作成していたケースがあります。
 このような測量方法の違いから、古い地積測量図に記載された距離や土地の形状と、現在、最新の測量機器を使用して測量した結果との間に、誤差が生じることがあります。
 ただし、古い地積測量図と現在の測量結果に差があるからといって、直ちに古い地積測量図が間違っている、あるいは現在の測量が間違っていると判断することはできません。境界標の位置、隣接地の地積測量図、公図、過去の登記記録、現地の状況など、さまざまな資料を総合的に確認したうえで、境界の位置を判断する必要があります。
 土地の境界を確認する場合には、古い地積測量図も重要な資料の一つですが、それだけで境界を判断するのではなく、現在の現地状況や他の資料と照らし合わせながら総合的に判断することになります。

 今月は以上です。

回答者 土地家屋調査士 福田 憲太郎
福田土地家屋調査士事務所
土地家屋調査士 福田 憲太郎
福岡市対馬小路4-1-101
TEL092-263-5051 FAX092-263-5041
HP: http://www.tochi-con.jp
                     前へ<<               >>次へ
土地家屋調査士の仕事って?リストに戻る