財務会計の散歩みち

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福岡!企業!元気!のための財務会計ワンポイント 《平成29年9月号》
経営と会計のつなげ方(あとがき)

 「経営のことは、わかるんだけど、数字のことは、わからないから。 」
 とある経営者の方がおっしゃった一言をきっかけに、 経営と会計について書いて来ました。 数字がわからずに経営ができる経営者は、 かなり限られるように思います。 逆に、 そのような発言をされる経営者の方は、 意外と会社の数値に長けていたりします。
 ・前年に比べて、 商品がどれだけ多く売れたか
 ・不採算の得意先が何件あるのか
 ・どの部署のどの人員に対して、いくら賞与を増やしたか
 ・付き合いで断れない交際費とそうでない交際費があること
 これに限ったことではありませんが、 経営者はそのようなことを意識しながら目標を立てていると思います。 そして、いずれも数値化できる論点です。
 つまり、 経営者は、 日ごろから数字に関わること考えています。
 しかし、 目標どおりに業績が伸びなかったり、 指示したつもりの内容が実行されていなかったりします。

 例えば、 従業員にわかり易いように、 目標を売上高で設定をします。
 「今月の目標は、 前年比 110%!達成者には臨時ボーナスを支給します!」
 従業員は、 号令に従い全力を出しました。 売上高は、 見事前年比 115%を達成。 しかし、当月の営業利益は赤字になってしまいました。
 理由は簡単です。 利益そっちのけで、 売上を伸ばしたからです。 そして、 達成者に臨時ボーナスを支給したからです。
 社長は思います。「どうして、 儲からない先に営業するんだ!」
 社長はわかっているけど、 従業員には伝わっていません。

 「今月の目標は、 前年比 110%!達成者には臨時ボーナスを支給します!」
 「但し、 粗利率30%を下回る先からの受注については、 事前に社長の承認を得ること。」
 おそらく、 それで赤字は避けることができたと思います。

 ひとつの例ですが、 数字の理解することは難しいことではなく、 数字に表すことがおそらく難しいのではないかと思います。
 また、「粗利率」 というキーワードは会計用語です。「粗利率」 の意味が社内に浸透していないといけませんし、 粗利率が定期的に検証できるしくみがないといけません。 会計用語は、普段の生活では使いませんので、 会計用語を習得するような学習の機会がないといけません。 目標管理のために必要となる最低限の会計用語については、 全社員に周知する必要があろうかと思います。

回答者 公認会計士 松尾 拓也
如水グループ まつお会計事務所
公認会計士 松尾 拓也
福岡市中央区赤坂 1 丁目 12 番 15 号 福岡読売ビル 9 階 如水グループ内
TEL092-713-4876 FAX092-761-1011
HP: http://smaken.jp/user/usc_to.cgi?up_c1=43440
e-mail:info@matsuo-kaikei.com
※当記事は、著者の私見であることをお断り申し上げます。
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