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福岡!企業!元気!のための法律ワンポイント 《令和5年2月号》
M&Aについて サイト売買のご紹介5

今回は、サイト売買におけるエスクロー手続きについてご紹介をさせていただきます。

1 エスクローとは?
サイト売買サイトでは、エスクローサービスを実施している場合があります。
エスクローとは聞きなれないかもしれませんので、簡単に「ラッコM&A」の例により、解説します。
ここでのエスクローサービスとは、売主が代金を支払って、予定の納品が無いような場合に備えて、仲介者が売主から代金を預り、買主が納品を確認した上で、仲介業者から売主への代金を送金する制度です。
もし納品が無い場合には、代金は買主から仲介業者に預けられたままとなり、一定期間を経過すると買主に代金は返金されることになります。
一方で、売主としても、商品を先に渡してしまえば、その後に代金を支払われないリスクがあります。そこで、仲介業者が確かに買主から代金を預かっている、という状態であれば安心して商品を渡すことができるのです。
もちろん、この第三者が信用できるということが大前提となりますが、通常は見知らぬ売買当事者よりも運営者のほうが身元ははっきりしています。
これにより、売買の際に全くアカウントが届かないような架空の売主、あるいは代金を払わない詐欺師といった、なりすましのリスクを排斥することができるのです。
全てのサイト売買のサイトで実施されているか分かりませんが、一定の詐欺的な取引は存在すると考えるほうが無難です。また、仲介業者は信頼できるサイトを選ぶしかないと考えます。
そうすると、より実績のあり、エスクローサービスのあるサイト売買サイトでの売買とすることは重要だと考えます。

                                                   以上    

本説明は本原稿掲載日(令和5年1月)時点の情報により記載され、適切に更新されていない可能性がありますので、ご注意下さい。

回答者 弁護士 小川 剛
小川・橘法律事務所
810-0041福岡市中央区大名2-4-22新日本ビル8F
電話092-771-1200 FAX 092-771-1233
HP  http://t-o-law.com/
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