不動産鑑定士の仕事

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福岡!企業!元気!のための法律ワンポイント 《令和6年9月号》
継続賃料R

1. はじめに
 新型コロナの影響が弱まるなか、福岡市などの拠点都市においては、地価の上昇が顕著になってきました。今回は、令和6年の地価公示の動向を踏まえて、地価の上昇が継続賃料に与える影響を考えます。

2.福岡市の令和6年の地価公示
 地価公示とは、適正な地価の形成に寄与するため国土交通省が公表しているもので、一般の土地取引の目安となるものです。
 令和6年地価公示における、福岡市の商業地の平均上昇率は、前年比+12.6%を記録し、4年連続全国1位となっています。


21大都市の令和6年地価公示
 福岡市の地価公示の1u当たりの価格は、東京都区部、大阪市に次ぐ3位の高価格帯に位置付けられますが、その高い価格から大きく伸びているのが特徴です。要因としては、福岡市の人口増加数が全国1位であるため(東京を除く)、発展を期待して投資マネーが集中していることが挙げられます。

令和6年地価公示 商業地

3.地価の上昇が継続賃料に与える影響
 不動産の賃料には、「遅効性」という特徴があります。土地価格が上昇した場合、時間を置いて、賃料が上昇する現象を指します。継続賃料は、さらに「粘着性」という特徴もあり、賃料水準が大きく上昇した場合であっても、現行賃料を踏まえた上昇に留まります。
なお、ホテルなどの事業用不動産の正常賃料は、土地価格や建物価格と関係なく、物件の売上高から査定するケースなどもあり、地価上昇との関連性が乏しい用途もあります。

4.最後に
 次回も継続賃料を説明します。

回答者 不動産鑑定士 佐々木 哲
佐々木不動産鑑定事務所
不動産鑑定士 佐々木 哲
〒810-0004 福岡市中央区渡辺通2-6-20 ラクレイス薬院203
TEL092-791-1873 FAX092-791-1893
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