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許認可事業のココロエ
前へ<< >>次へ福岡!企業!元気!のための許認可事業のココロエ 《平成30年10月号》 |
貨物利用運送事業について4 |
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3回前から私の専門である一般貨物自動車運送事業(トラック事業)に関連する事業として、貨物利用運送事業の法律上の根拠や、利用運送と取次の違い、貨物利用運送事業の許認可上の種類、第一種貨物利用運送事業の自動車(トラック)の申請手続きについてご紹介してきました。今回は最後に一般貨物自動車運送事業での利用運送を行う場合をご紹介したいと思います。
【一般貨物自動車運送事業での利用運送】 今回は少し視点をずらして私の専門である一般貨物自動車運送事業の許可申請で、新規許可申請する際に「貨物自動車利用運送を行うか、行わないか」を選択することができることをご紹介したいと思います。 一般貨物自動車運送事業では、5台以上の車両を配置することが許可基準になっていますが、例えば年末年始などの一定時期だけは需要が高まることがあると思います。普段は5台で十分なのに、その時だけは車両が7台必要としましょう。
その一定時期だけのために7台配置しておいて、普段2台を遊ばせておくのはもったいないですよね。また、運転者も2名は普段は仕事がなく遊ばせておくことになります。
【利用運送を行うためには】
一般貨物自動車運送事業の許可申請をする際に、申請書の中で「貨物自動車利用運送を行う」とすれば簡単に解決します。 これは新規許可申請のときだけできることで、特別な手続きをすることなく利用運送契約書のコピーの添付と必要事項を書くだけで解決します。 新規許可申請の時に「貨物自動車利用運送を行わない」としていた場合には、「貨物自動車利用運送を行う」旨の事業計画変更認可申請を行うことで解決することができます。 一般貨物自動車運送事業の新規許可申請の際に「貨物自動車利用運送を行う」としていれば、改めて事業計画変更認可申請を行う必要はありませんので、「うちは絶対に利用運送を行わない、傭車は使わない、自社便のみで対応し、対応できないときは依頼を断る」ということでもない限り、「貨物自動車利用運送を行う」として新規許可申請をするべきです。
【利用運送事業者が一般貨物の許可を取得したときは 】 この場合、一般貨物の許可で利用運送を行うのであれば、第一種貨物利用運送事業の登録を廃止することを求められます。法令上の根拠は確認していませんが、このケースでは必ず求められます。 利用運送先が一般貨物自動車運送事業の業者であれば同じことになるので、廃止しても問題ありませんので、概ねこのケースでは第一種貨物利用運送事業の廃止届を提出してもらっています。 しかし一般貨物自動車運送事業許可での貨物自動車利用運送はあくまで利用運送先が一般貨物の許可を取得している業者ですので、利用運送先として利用運送事業者を届け出ている場合、つまり「利用の利用」があるのであれば、第一種貨物利用運送事業の登録はそのまま残すことができます。 回答者 特定行政書士 久々宮典義
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