リスク法務実務研究会は、弁護士、税理士、社会保険労務士、司法書士、行政書士、不動産鑑定士、土地家屋調査士、弁理士、ファイナンシャルプランナー、保険代理店等の各種専門家によって構成する任意団体です。

　新型コロナウイルス感染症は本執筆時点（７月２０日）で、第２波とも呼んで差支えのないような広がりを見せています。東京都では連日２００人前後の新規感染者が出ており、福岡県でも本日は３２人の感染者が出ています。まだまだ収束の兆しは見えません。
　さて、今回も前回、前々回に引き続き福岡県における各種支援情報を取り上げてみようと思います。

【国の家賃支援給付金】

　前回もお知らせしました国の「家賃支援給付金」ですが、７月１４日から受付がスタートしました。持続化給付金と同じくインターネットでの申請が基本になっています。特設サイトも出来上がっていますので、給付対象になる方はぜひ確認してみて下さい。

　家賃支援給付金特設サイト　　https://yachin-shien.go.jp/

　給付対象者は、中堅企業、中小企業、小規模事業者、個人事業者等であって、５月〜１２月において以下のいずれかに該当する者に、給付金が支給されます。５月以降が対象になりますので、この点は注意して下さい。

　�@いずれか１ヶ月の売上高が前年同月比で５０％以上減少
　�A連続する３ヶ月の売上高が前年同期比で３０％以上減少

　給付額は、申請時の直近の支払家賃（月額）に基づき算出される給付額（月額）の６倍（６ヶ月分）になります。詳細は上記の特設サイトで確認して下さい。

【福岡県の家賃軽減支援金 】

　福岡県の独自支援として「家賃軽減支援金」が７月２７日から受付がスタートします。
　福岡県の家賃軽減支援金は国の家賃支援給付金の対象者への上乗せ支給となっていますので、まず国の家賃支援給付金の申請をして、給付決定を受けた後に申請することになります。
　支給の要件は以下のとおりです。

　【共通の要件】 　□１．国の「家賃支援給付金」の給付決定を受けている。
　□２．申請の対象となる支払賃料（※）が国の「家賃支援給付金」の給付決定の対象となった支払賃料である。※「支払い賃料」：賃料、共益費、管理費（消費税などを含む）
　【基本給付】
　□３．確定申告の納税地が福岡県内である。
　□４．申請の対象となる支払賃料が福岡県内に所在する建物・土地の支払賃料である。
　【北九州市内の休業協力要請に応じた事業者に対する特例加算】
　□５．令和２年６月１日から１８日までの休業協力要請の対象となった北九州市内に所在する施設（「接待を伴う飲食店」または「ライブハウス」）を運営する事業者である。
　□６．上記５．の休業協力要請期間中に対象施設における事業活動を９日以上休業している。
　□７．申請の対象となる支払賃料が上記５．の施設の支払賃料である。

　給付額は以下のとおりです。
【基本給付】
　支払賃料（月額）に基づき算出した給付額（月額）の６倍
（最大給付額：法人６０万円、個人事業者３０万円）
【北九州市内の休業協力要請（６月１日〜１８日）に応じた事業者に対する特例加算】
　支払賃料（月額）×１０分の１
（最大給付額：法人２２万５千円、個人事業者１１万２，５００円）

　金額については概略ですので、詳細は以下の福岡県の家賃軽減支援金のサイトをご確認下さい
　https://www.pref.fukuoka.lg.jp/contents/yachin-keigen-fukuoka.html

【市町村の独自家賃支援 】
　上記の国と福岡県以外にも、各市町村で家賃の独自支援をする動きが出てきています。
　福岡市については７月３１日まで、北九州市は６月３０日に受付が終了していますが、福岡市周辺では、筑紫野市、春日市、那珂川市などで独自の支援策を実施することが決定しています。
　もちろん自治体の財政規模にもよりますが、ある程度の自治体で支援策が出てくるものと思われます。ご自分の事業所のある自治体のＨＰは定期的にチェックするようにして下さい。