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弁理士の高松宏行です。今回は就寝中における「いびき」を防止する面白い特許をご紹介します。
発明の名称は「いびき防止ベッドシステム」で、特許番号は5922911です。
請求項1(権利を定める範囲)には、次のように記載されております。
「駆動装置が内設され、前記駆動装置により形状を改変することにより、いびき防止モードまたは通常モードに切り換えることができる使用者の横臥に用いられるベッドと、
前記使用者の胸部位置に向かって周期的に検出信号を発信する信号発信モジュール、前記検出信号が前記使用者に接触して反射しフィードバックされた反射信号を受信する信号受信モジュール、指令発信モジュール、及び前記検出信号および前記反射信号に基づき、前記使用者の胸部の移動量を算出し、前記移動量に基づいて、前記使用者がいびきをかいている状態であるいびき状態か否かを判断し、前記使用者が前記いびき状態と判断された場合、前記指令発信モジュールを介して制御指令を発信するプロセッサーを有している非接触方式の感知装置と、
前記駆動装置に接続され、前記制御指令を受信し、前記制御指令に基づき前記駆動装置を駆動し、前記駆動装置が駆動された後、前記ベッドを駆動することにより、前記ベッドの形状をいびき防止モードに切り換えて、前記使用者の寝姿を改変する制御装置と、
を備え、
前記プロセッサーは、前記信号発信モジュールおよび前記信号受信モジュールそれぞれに接続され、前記検出信号を発信するように前記信号発信モジュールを駆動し、かつ前記信号受信モジュールを介して前記反射信号を受信するように構成され、
前記信号発信モジュールおよび前記信号受信モジュールは、超広帯域伝送によって、前記検出信号の発信および前記反射信号の受信を行うように構成されることを特徴とするいびき防止ベッドシステム。」
請求項1に記載の文章は長い、堅苦しい、用語が難しい、といった印象を受けると思いますが、我々の業界では見慣れた文章です。
弁理士はこのような文章と日々、格闘しています。
正確ではないですが、この特許発明の概要を簡単に説明すると、
寝ている人間の胸の動きを非接触で検知し、
胸の動き(移動量)に基づいていびき状態か否かを判断し、
いびき状態でない場合はベッドを平滑な状態に維持し(図1)
いびき状態であると判断した場合はベッドの形状を変えることで(図2)、寝ている人の姿勢を強制的に変え、いびきを中断させる、というものです。
ベッドの形状は駆動装置200を駆動させることで切り換わります。
図1(いびきをかいていない状態)
図2(いびきをかいている状態)
今回ご紹介した特許発明は目的がユニークですが、このようなアイデアでも特許要件(主に新規性と進歩性)を満たせば特許が認められます。
今月は以上です。
回答者 弁理士 高松 宏行
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