土地家屋調査士の仕事って?

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福岡!企業!元気!土地建物のワンポイント 《平成26年10月号》
土地家屋調査士を利用する方法

 今月は相続の業務に関係する仕事をされている方へ土地家屋調査士を利用する方法を書きます。

 土地家屋調査士は土地・建物の表示に関する登記、また土地の境界に関する測量を主な業務として行っている専門資格者です。

 土地に関しては、所在・地番・地目・地積などの登記だけにとどまらず、公図通りの場所に土地がない場合、実際の土地の位置の把握することや、登記は田であっても宅地利用されている場合、また古い登記の場合は固定資産評価通りの面積が登記通りであることはほとんどないので、実測値による面積の算定などの調査をします。相続後に測量したら面積が少なかったことも多くあります。
 また、公道に接道していることの確認ですが、役所税務課でも気付かないようなことがある場合です。実際の事例ですが公図で確認、現地確認をして相続した土地には公道が接しているが、実際には第三者の土地が間にあり接道する道路がなかったことがあることが相続時に発覚しました。
 この辺りは土地家屋調査士にしかわからないと思います。

 次に建物ですが、相続の場合には通常、固定資産評価による遺産分割協議をして、その協議の通り相続するわけですが、ここにも土地家屋調査士の出番があります。
 それは、相続する建物が戸建てであったとして、評価漏れの未登記である堀車庫や、その居宅の増築部分、または一部取り壊ししてある、もしくは未登記の不動産である物置などの調査です。
 上記の建物の変更に当たる部分は役所の固定資産評価も漏れている場合が多くあります。
 遺産分割協議の物件が足りないまま相続してしまうと銀行融資や相続した不動産の売却など行う場合に、当然に物件を土地家屋調査士が登記をすることになるのですが、遺産分割協議のやり直しに該当するため相続の依頼を受けた方は、最悪の場合、調査不足を指摘され信用を失うことになります。
 よくあることですが、依頼人に相続の物件の確認をとったからいいと言う方もいますが、プロとしてはそれではいけないと思います。とことんまで調べてあげることが大事だと考えます。

回答者 土地家屋調査士 福田 憲太郎
福田土地家屋調査士事務所
土地家屋調査士 福田 憲太郎
福岡市対馬小路4-1-101
TEL092-263-5051 FAX092-263-5041
HP: http://www.tochi-con.jp
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