土地家屋調査士の仕事って?

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福岡!企業!元気!土地建物のワンポイント 《平成27年10月号》
公図について

 今月は公図について説明したいと思います。公図とは土地の配置や形状、地番等が記載されている図面で法務局に備え付けられています。  土地家屋調査士にとって境界の測量を行う上で非常に大切な図面のひとつとなります。

公図

公図
 上の図面は和紙公図といって法務局にある公図のなかでも一番古いものとされています。時代は一概に言えませんが明治〜昭和初期あたりの図面です。見方としては、この図面の真ん中より少し下部分に四百五十七と書いてあります。これが土地の地番です。地番横には田2枚と記載されています。これは今の字図では記載されていないものです。田一枚は一反と同じですので、一反=300坪で457番の土地は600坪あったと読めます。赤字で土地改良閉鎖と記載されています。土地改良があってこの図面は閉鎖され、土地改良の新しい図面があるということがわかりました。
 土地の境界についてはこの形状が当時有効であったと認識できます。特に民有地でありそうな図面北側、東側の2筆との接する部分は境界を示した一番古い図面ですので、図面によっては境界判別に有効になる場合もあります。南側は里道か水路があったということが読めます。これは公共用地であることがわかりました。和紙公図は今では非常に見にくいものですが、土地家屋調査士が業務上において非常に大事な資料ということになります。

 今月は以上です。

回答者 土地家屋調査士 福田 憲太郎
福田土地家屋調査士事務所
土地家屋調査士 福田 憲太郎
福岡市対馬小路4-1-101
TEL092-263-5051 FAX092-263-5041
HP: http://www.tochi-con.jp
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