税金ワンポイント

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福岡!企業!元気!のための税金ワンポイント 《令和4年12月号》
低額譲受の場合のみなし贈与等

T 低額譲受
著しく低い価額の対価で財産の譲渡を受けた場合においては,当該財産の譲渡があった時において,当該財産の譲渡を受けた者が,当該対価と当該譲渡があった時における当該財産の時価(当該財産の評価について相続税法第三章に特別の定めがある場合には,その規定により評価した価額)との差額に相当する金額を,当該財産を譲渡した者から贈与(当該財産の譲渡が遺言によりなされた場合には,遺贈)により取得したものとみなされます。
ただし,当該財産の譲渡が,その譲渡を受ける者が資力を喪失して債務を弁済することが困難である場合において,その者の扶養義務者から当該債務の弁済に充てるためになされたものであるときは,その贈与又は遺贈により取得したものとみなされた金額のうちその債務を弁済することが困難である部分の金額については,この限りではありません。

U 著しく低い価額の判定
相続税法第7条に規定する「著しく低い価額」であるかどうかは,譲渡があった財産が2以上ある場合には,譲渡があった個々の財産ごとに判定するのではなく,財産の譲渡があった時ごとに譲渡があった財産を一括して判定を行うことになります。
なお,相続税法第7条から第9条までに規定する「著しく低い価額の対価」であるかどうかは,所得税法施行令第169条(時価による譲渡とみなす低額譲渡の範囲)の規定による判定と異なります。

V 公開の市場等で著しく低い価額で財産を取得した場合
不特定多数の者の競争により財産を取得する等公開された市場において財産を取得したような場合においては,たとえ,当該取得価額が当該財産と同種の財産に通常付けられるべき価額に比べて著しく低いと認められる価額であっても,課税上弊害があると認められる場合を除き,相続税法第7条の規定を適用しないこととされます。

W 債務の範囲
上記Tの「債務」には,公租公課を含むものとして取り扱われます。

X 「資力を喪失して債務を弁済することが困難である場合」の意義
上記Tの「資力を喪失して債務を弁済することが困難である場合」とは,その者の債務の金額が積極財産の価額を超えるときのように社会通念上債務の支払が不能(破産手続開始の原因となる程度に至らないものを含みます。)と認められる場合をいうものとされます。

Y 弁済することが困難である部分の金額の取扱い
上記Tの「債務を弁済することが困難である部分の金額」は,債務超過の部分の金額から,債務者の信用による債務の借換え,労務の提供等の手段により近い将来において当該債務の弁済に充てることができる金額を控除した金額をいうものとされますが,特に支障がないと認められる場合においては,債務超過の部分の金額を「債務を弁済することが困難である部分の金額」として取り扱うことができます。

Z 土地等及び家屋等に係る評価
上記Tの「当該譲渡があった時における当該財産の時価」については,譲渡を受けた財産が土地及び土地の上に存する権利並びに家屋及びその附属設備又は構築物である場合には,当該取得時における通常の取引価額に相当する金額によって評価します。

                                          以上

回答者 税理士 鵜池 隆充
プラス事務所税理士法人 代表税理士 鵜池隆充
〒810-0001 福岡市中央区天神2-14-8 福岡天神センタービル3階
TEL:092-771-0361 FAX:092-771-0362
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