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T 売手である適格請求書発行事業者の対応
1.交付した適格請求書等に誤りがあった場合
売手である適格請求書発行事業者は、交付した適格請求書、適格簡易請求書又は適格返還請求書(電磁的記録により提供を行った場合も含みます。以下「適格請求書等」といいます。)の記載事項に誤りがあったときは、買手である課税事業者に対して、修正した適格請求書等を交付しなければなりません
なお、買手である課税事業者が作成した一定事項の記載のある仕入明細書等の書類で、売手である適格請求書発行事業者の確認を受けたものについても、仕入税額控除の適用のために保存が必要な請求書等に該当しますので、買手において適格請求書等の記載事項の誤りを修正した仕入明細書等を作成し、売手である適格請求書発行事業者に確認を求めることも考えられます。この場合は、売手である適格請求書発行事業者は、改めて修正した適格請求書等を交付しなくても差し支えありません。
2.修正した適格請求書等の交付方法と保存
修正した適格請求書等の交付方法は、例えば、次のようなものなどが考えられます。
@ 誤りがあった事項を修正し、改めて記載事項の全てを記載したものを交付する方法
A 当初に交付したものとの関連性を明らかにし、修正した事項を明示したものを交付する方法
なお、修正した適格請求書等を交付した事業者は、当初交付した適格請求書等の写し及び修正した適格請求書等(上記@又はA)の写しの保存が必要です。
U 買手である課税事業者の対応
買手である課税事業者は、交付を受けた適格請求書等の記載事項に誤りがあったときは、売手である適格請求書発行事業者に対して修正した適格請求書等の交付を求め、その交付を受けることにより、修正した適格請求書等を保存する必要があります(原則として、自ら追記や修正を行うことはできません。)。
しかし、買手である課税事業者が作成した一定事項の記載のある仕入明細書等の書類で、売手である適格請求書発行事業者の確認を受けたものについても、仕入税額控除の適用のために保存が必要な請求書等に該当しますので、買手において適格請求書等の記載事項の誤りを修正した仕入明細書等を作成し、売手である適格請求書発行事業者の確認を受けた上で、その仕入明細書等を保存することもできます。
また、受領した適格請求書等の記載事項を買手が自ら修正することは原則として認められませんが、自ら修正するのみではなく、その修正した事項について売手に確認を受けることで、その書類は適格請求書等であるのと同時に修正した事項を明示した仕入明細書等にも該当することから、当該書類を保存することで、仕入税額控除の適用を受けることとして差し支えありません。
なお、これら仕入明細書等による対応を行った場合でも、売手において当初交付した適格請求書等の写しを保存しなければなりません。また、売手において、売上税額の積上げ計算を行う場合には、これらの対応により確認を行った仕入明細書等を適格請求書等の写しと同様の期間・方法により保存する必要があります。
以上
回答者 税理士 鵜池 隆充
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