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財務会計の散歩みち
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情報の失敗談 |
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こんにちは、今回の失敗談は、「情報」というテーマで進めてみたいと思います。
社長:「経理部長、今月は回ってるのか?」
明らかに「情報の失敗」が生じています。
少し、裏側を除いてみましょう。
経理部長は、最近、困っていることがある。 当社が大赤字と知らない社長が資金繰りの心配をし、もう資金が続かないことに気付かない経理部長が予算の目標利益の心配をする。これは、現実にあり得る話なんです。 どのようにすれば、お互いが知っているその情報を共有できるのでしょうか。
また、違う話をしてみます。その会社は、IT企業です。最先端のIT技術を駆使し、お客様サービスや社内システムを築きあげています。
ある時、社長は経理部長に尋ねました。 社長自らが実務対応している大口の案件の情報について、会社としてはリアルタイムで社内情報を発信しているのに、経理部長は、それを見ていません。 情報発信が多すぎて、社内の人が、何が重要な情報かを判断できないという状況です。どのようにすれば、重要な情報が社内に伝わるのでしょうか。
このような情報の失敗は、ことの大小はあれ、どの会社にでも生じていることだと思います。大切なのは、そのような失敗を発見した際に、それが改善できるような仕組みを作ることだと思います。
最近新聞紙上を賑わしている大手電機メーカーの事件についても、沢山の情報の失敗が放置された結果、積もり積もって、会社として大きな損害を被ることになっているように思います。 そのような視点で、一度、自社の情報管理を見つめ直してみるのも、良いかもしれません。 回答者 公認会計士 松尾 拓也
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