リスク法務実務研究会は、弁護士、税理士、社会保険労務士、司法書士、行政書士、不動産鑑定士、土地家屋調査士、弁理士、ファイナンシャルプランナー、保険代理店等の各種専門家によって構成する任意団体です。

財務会計の散歩みち
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財務会計の散歩道−棚卸資産 (日次管理) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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約半年にわたって、棚卸資産の管理上のリスクと実地棚卸を中心とした、棚卸資産の管理手法について記述してきました。 受払管理と在庫移動の同期 定期的な実地棚卸を厳格に実施しても、日ごろの在庫の受払管理が正確に実施されていなければ、棚卸差異の分析が正確に行うことが困難となり、折角の実地棚卸が意味をなさなくなる可能性もあります。 在庫の受払管理を正確に行うために、まず必要となることは、受払記録を在庫移動の実態に合わせることです。当然のことのように聞こえますが、実務が意外とうまくいってないことがあるようです。 主な業務ごとに、チェックポイントをまとめてみます。 【入荷処理】
【出荷処理】
【移動処理】
主だった12項目のチェックポイントを記載しましたが、すべてクリアーしている企業は、相当管理レベルの高い企業と言えるでしょう。また、実務に落とし込むことを想定した場合に、かなり困難に感じる企業も多々あることと思います。 たった12項目ですが、すべての要点を満たすには、相当の人的リソースとシステム投資が必要となることでしょう、 現時点の当社で、どこまで対応ができているのか現状を把握し、すぐに改善できるポイントについては改選を行い、対応が困難なポイントについては、それに代わる対策を検討することが大切だと思います。 日次の管理の精度が保てなければ、実地棚卸での棚卸差異の分析が煩雑となるため、棚卸差異分析に労力をかける必要が生ずると考えると良いと思います。 在庫管理は、売上総利益に直接影響する重要な管理要点です。企業の現状に応じて、どこにリソースを集中させるかを戦略的に検討しておくことが肝要です。 回答者 公認会計士 松尾 拓也
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如水監査法人・如水税理士法人 如水コンサルティング パートナー 公認会計士・税理士 松尾 拓也 福岡市中央区赤坂 1 丁目 12 番 15 号 福岡読売ビル 9 階 如水グループ内 TEL092-713-4876 FAX092-761-1011 e-mail:info@matsuo-kaikei.com ※当記事は、著者の私見であることをお断り申し上げます。 |
